セックスレスで一番苦しいのは、我慢そのものじゃない
セックスレスの話をすると、
「結局、我慢できないのがつらいんでしょ」
みたいに受け取られることがある。
でも、実際に苦しい立場にいると、たぶん少し違うんだよね。
もちろん我慢はしんどい。
寂しいし、苦しいし、満たされない気持ちにもなる。
でも、一番きついのは、そこだけじゃない。
たぶん本当に苦しいのは、
我慢していることそのものより、
その我慢の中で、自分がどう見られているのか分からなくなっていくことなんだと思う。
今日は、そのことを書きたい。
我慢できるかどうかの話だけでは終わらない
レスの苦しさって、外から見ると単純に見えやすい。
できない。
だからつらい。
我慢する。
それがしんどい。
たしかに、それも間違いじゃない。
でも、当事者の心の中では、そんなふうにきれいに整理できないことが多い。
なぜなら、レスってただ行為がないだけでは終わらないから。
触れようとした時の空気。
避けられた時の沈黙。
勇気を出したあとの気まずさ。
話そうとしても、うまく届かない感じ。
そういうものが少しずつ積み重なっていく。
すると苦しさは、
「できないから」だけじゃなくなる。
自分はもう求められていないのかな。
異性として見られていないのかな。
一緒にいる意味って何なんだろう。
そういう方向に広がっていく。
だから、一番苦しいのは我慢そのものじゃない。
本当にきついのは、気持ちの置き場がなくなること
我慢だけなら、まだ処理のしようがあるのかもしれない。
仕事に集中するとか。
趣味で気を紛らわせるとか。
ひとりの時間を作るとか。
方法はいろいろある。
でも、レスのしんどさは、それでは片づかないことが多い。
なぜなら我慢しているのは、欲求だけじゃないからだよね。
寂しさも我慢している。
触れたい気持ちも我慢している。
本当は傷ついていることも我慢している。
言いたいことまで飲み込んでいる。
それなのに、その気持ちをどこにも置けない。
話したら重いと思われるかもしれない。
伝えたらまた空気が悪くなるかもしれない。
言ったところで、どうせ分かってもらえないかもしれない。
そうなると、心の中にあるものが行き場を失う。
これがかなりきつい。
ただ我慢しているだけなら、まだ耐えられる。
でも、我慢している気持ちの置き場までなくなると、人はかなりしんどくなる。
断られるたびに、我慢より先に自信が削られる
ここも大きいと思う。
セックスレスが続くと、
最初は「今はタイミングが悪いだけ」と思おうとする。
疲れてるのかな。
忙しいのかな。
そういう時期なんだろうな。
でも、それが何度も続くと、受け取り方が変わってくる。
またダメだった。
また避けられた。
また今日も受け入れてもらえなかった。
それを繰り返すうちに、
我慢がつらいというより、
自分に魅力がないのかもしれない
という感覚のほうが強くなってくる。
もう異性として見られていないのかな。
男として、女として、終わっているのかな。
夫婦として必要とされていても、求められてはいないのかな。
こういう思いが積もると、しんどさの質が変わる。
ただ欲求を抑えているだけじゃない。
自分の価値まで揺らぎ始める。
だから、一番苦しいのは我慢じゃないんだよね。
我慢させられる中で、自信まで失っていくことなんだと思う。
「求められていないかもしれない」が一番深く刺さる
できないこと自体より、
本当にきついのはここかもしれない。
好きな人に求められない。
近づこうとすると空気が変わる。
こっちだけがまだ欲しがっているような感じになる。
この状態って、かなりみじめなんだよね。
もちろん実際には、相手にも事情があるのかもしれない。
疲れやストレスや体調や、いろんな理由があるのかもしれない。
でも、受け取る側の心はそんなにきれいに整理できない。
理由が何であれ、
何度も拒まれると、どうしても思ってしまう。
自分は求められていないんだな。
この感覚はかなり深く刺さる。
我慢していることよりも、
欲しいと思われていないことのほうが、人を静かに壊していく。
だから、だんだん何も言えなくなる
レスが長くなると、人は少しずつ静かになる。
本当は寂しい。
本当はつらい。
本当は触れたいし、向き合いたい。
でも、それを言ってまた傷つくくらいなら、黙っていた方がいい。
そう思うようになる。
ここがまた切ない。
言わなくなると、周りからは落ち着いたように見えることがある。
もう気にしていないように見えることもある。
でも本当は逆なんだよね。
もう気にしていないから黙るんじゃない。
気にしすぎて傷つくから黙る。
この状態になると、我慢の問題を超えてくる。
会話も減る。
甘え方も分からなくなる。
近づき方も分からなくなる。
夫婦なのに、本音だけがどんどん遠くなる。
我慢できる人ほど、壊れるのが遅いだけで深いことがある
ここは少し怖いところでもある。
周りから見ると、我慢できている人は平気そうに見える。
文句も言わない。
大きく荒れもしない。
普通に生活しているように見える。
でも、だから大丈夫とは限らない。
我慢できる人って、耐えるのがうまいだけなんだよね。
気持ちを飲み込むのがうまい。
自分を抑えるのがうまい。
表に出さないだけで、中でかなり削れていることがある。
そして、壊れる時は急に見える。
でも本当は急じゃない。
ずっと前から少しずつ削られてきたものが、限界を迎えただけだったりする。
だからレスで本当に怖いのは、
大きな喧嘩よりも、
何も言わずに耐え続ける時間なのかもしれない。
最後に
セックスレスで一番苦しいのは、我慢そのものじゃない。
たぶん本当にきついのは、
その我慢の中で、
求められていない気がすること。
自分の価値が揺らぐこと。
気持ちの置き場がなくなること。
言葉まで飲み込むようになること。
そうやって、少しずつ心の深いところが削られていくことなんだと思う。
だからこの苦しさは、
ただの欲求不満なんかじゃない。
一番近い人との関係の中で、
自分がどう見られているのか分からなくなっていく痛みなんだよね。
もし今、同じようにしんどい人がいるなら伝えたい。
あなたが苦しいのは当然だ。
我慢が足りないからじゃない。
弱いからでもない。
ちゃんと愛されたいし、求められたいと思っているから苦しいんだ。
そして、長く我慢してきたとしても、
あなたの価値までなくなったわけじゃない。
そこだけは、忘れないでほしい。